過去ログ - 一方「俺は、オマエの事が、」垣根「………」
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261: ◆yZmHv5zrf.[saga]
2013/05/01(水) 21:40:17.48 ID:h4GxnuR60
 
"実験の全容"を自ら説明し。
妹達数人から『貴男のために一方通行は一生懸命且つ、常に惚気けていました』と暴露され。
一方通行少年は現在、羞恥により、垣根と離れて暮らしていた。
実験は凍結され、多くの妹達が学園都市外の協力機関へと引き取られていき。
残った妹達の個体は、欠損の残る者ばかり。
治療、もとい補填に学園都市の技術を用いている為、『外』へ出す訳にはいかなかったのだろう。
そんな訳で、今現在。
左足を引きずって歩く9982号と共に、一方通行はカフェへとやって来ていた。
ちょうど、"甘ったるいあれ"を奢ってあげなければならなかったから、という理由もあったからだ。

「…元気がありませんね、とミサカは指摘します」
「オマエらが余計な事言うからだろォが」
「個体数名が垣根帝督の生活のサポートをしていますのでご安心を、とミサカは報告します」
「……ン」

良かった、と思いつつ。
一方通行は、静かにドリップコーヒーを啜る。
注文する直前で気が変わった9982号は、ホワイトモカを啜っていた。

「…はァ、気まずい…」

せっかく目を覚ましてくれたというのに、顔を合わせるのが怖い。
一方通行も少年とはいえそれなりにプライドの高い男であり。
好きな相手に対してどもったり顔を真っ赤にしたりは、したくないのである。
今更だろうとツッコミが入るべき状況だが、垣根が眠っていた期間は存外長く。
所謂『惚れ直した』状態であるがために、初々しい気持ちで接してしまう。
しかしながら、このまま別居している訳にもいくまい。

「…ァー……」

コーヒーをすすり、うなだれて唸る一方通行。
暖かな黒い液体は胃腸に染み渡り気持ちが良いものの。
ピリピリと体が痛み、のろのろと身体を起こした。
上条に殴られた場所は、未だにちょっぴり痛む。
と、9982号が紙カップをテーブルに置いて一方通行を見つめた。

「デート大作戦を決行するのです、とミサカは提案します」
「……何だそりゃ」

珍妙な台詞に、一方通行は思わず眉を潜める。
9982号が、続きの言葉を紡ごうとしたところで。
二人は、お姉様<オリジナル>が近づいてきたことに気がついた。


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