過去ログ - 一方「俺は、オマエの事が、」垣根「………」
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298: ◆yZmHv5zrf.[saga]
2013/05/04(土) 22:33:03.69 ID:MPNNem130

垣根帝督の、時間が止まった。
呼吸も、心臓も、感覚も。

一瞬だけ。

「お、う、あ、」

優秀な学園都市第二位の演算力を誇る頭脳が、理解を示さない。
これを理解してしまえば自分がみっともない状態になるからだとわかっていたからだろうか。
垣根は不安定に手を彷徨わせ、口ごもる。
視線がさ迷い、ぱくぱくと無意味に唇は動いた。

「…こんな、ところで言うんじゃねえよ」
「何処なら良かったンだよ」

小さく笑って、一方通行は車椅子をそっと押す。
気付けば、時刻は正午近く。
食事をする必要があった。

「…オマエ、もう固形物食えンのか?」
「ああ、大丈夫。大食いしなけりゃな」

元々そんなに食べる方じゃないし、と返して。
それから、垣根は囁くように、言葉を付け加えた。

「……俺も、お前が好きだ。…一方通行」
「……ン」

安堵に口元を緩ませ。
一方通行は、食事処へ向かう事にした。


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