過去ログ - 一方「俺は、オマエの事が、」垣根「………」
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324: ◆yZmHv5zrf.[saga ]
2013/05/05(日) 16:00:43.51 ID:R9bXPkF70

一方通行は、ぼんやりとしていた。
垣根は現在、00166号とデート中だ。
他の女相手であったら多少腹は立つものの。
妹達に対しては様々な感情を抱いている為、腹は立たない。
いつか贖罪の時が来れば、その時にようやっと女として見、敵視するかもしれない。

「……」

思い浮かべるのは、いつだって垣根の事だ。
能力以外何もかも喪った自分にとっては、彼しかいなかった。

不気味な赤の瞳を綺麗だと笑い。
老人の如く白い髪を好きだと微笑んでくれた。

それは出会う順番の問題であって、もしかしたらこの『特別』は他の誰かに向けられたかもしれない。
それでも、一方通行の心を最初に慰め、満たしたのは垣根だった。
多くの人間から見放された彼の手を握り返したのは、垣根だけだった。

「………」

汚れた手だとは、今はもう、思わない。
垣根が許してくれたから。
妹達がマイナスの感情を見せないから。
これは甘えだとわかっている。
けれど、甘えるのは子供の特権だとも、思う。

「…早く帰って来ねェかな」

ガチャリ。

扉の開く音がした。

「ン、帝督おか………て、…帝督じゃねェ。誰だオマエ」
「は? 何言ってんだよ」

入ってきたのは。

車椅子に座り。
垣根の口調で喋り垣根の服装をした。





銀髪の、小柄な少女だった。


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