過去ログ - 一方「俺は、オマエの事が、」垣根「………」
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◆yZmHv5zrf.
[saga]
2013/04/15(月) 21:10:22.12 ID:YJWZRcJV0
「ほらよ」
差し出されたアイスクリームは、綺麗な白色をしていた。
「練乳味だ」
「甘い物ですね、とミサカは興味を向けます」
彼女は素直にコーンを受け取り。
興味深そうにジロジロとアイスクリームを観察して。
そうしてから、かぶりついた。
もぐ。
かぶりついてみると、冷たくて甘い刺激が口内に満ちた。
自然と口元が緩み、幸せな気分へと変わっていく。
「おいしい、です。と、ミサカは判断しました」
「……ン、そォか」
彼女は、幸せというものを知らない。
『学習装置』によって叩き込まれた感情しか識らない。
だけれど、今、アイスが美味しいということは、わかった。
「………」
彼女は、無理矢理に表情筋を動かしてみる。
酷くぎこちない笑みが、浮かんだ。
「ありがとうございます」
「…ン」
その笑顔が。
かつての垣根の笑顔に重なって。
一方通行は、目を細め、少しだけ、笑った。
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