過去ログ - 庵「魔法少女だと?」 アッシュ「ウィ。ムッシュ・八神」
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8:1[sage saga]
2013/04/16(火) 01:05:19.08 ID:HIzqP4zW0


薄暗い通路を抜け、駐輪場を駆け、行き着いた場所は、工具が置かれた仄暗い物置部屋だった。

天井から垂れる鎖や、埃のかぶったビニールシート。
交通止めの看板や積み上げられた角材があちこちに置かれ、相当に広い。
何処かの建物の中だとは理解したが、それでも記憶に無い場所だ。

走狗の如き疾走していた黒髪の少女が足を止めると、八神庵もそれに倣う。

その眼差しの先には、黒髪の少女と同い年……ぐらいの、別の少女。

桜色の髪を両脇に結わえた少女がその場にペタリと座り、先程の白い猫もどきを抱きかかえていた。

桜色「ほむら、ちゃん……?」

ほむら「そいつから離れて」

知り合いか、と胸中で独りごちた。

桜色「だ、ダメだよ!この子、怪我してる……」

ほむら、と呼ばれた少女が一瞬、殺気を放つのを感じた。
冷たく、そして明確なまでの敵意を込められたソレは、この挙動不審な桜色の髪の少女を怯ませるのは充分すぎただろう。
だがその敵意は座り込んだ少女ではなく、もっと別のモノに対して向けられている。

八神庵には、ソレが白い猫もどきに向けられているものだと解っていた。




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