過去ログ - のあ「……たいせつなものは、目に見えない」
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5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/18(木) 22:38:00.18 ID:Sxr2n2vlo
「どんな……おはなし、なんですか……?」
「……ほんとうにたいせつなものは何か。……少なくとも私にとっては、そういう意味を持つ本よ」
「……ほんとうにたいせつなものは、なにか」

 のあの言葉を、小梅は噛みしめるように繰り返した。
 全く内容の説明にはなっていない気もしたが、興味は惹かれる。
 軽く身を乗り出した小梅に、のあは本を開いて中身を示した。
 めくられるページのところどころに配置された、素朴な挿絵。
 書かれた文章を細かく読む余裕はなかったが、ひらがなの多さに、
 児童文学の類だという当たりはついた。

「貴女も、読んでみる?」
「え、えっと……私、あんまり本、読んだこと、な、ないです……けど」
「……それは私も同じだった、と言うべきかしら。
 こうして、今まで知らなかったものに……触れるようになったのは、
 私の居場所が、ここだと気づいてから」
「…………?」
「……プロデューサーのおかげ、ということよ」

 僅かに表情を和らげたのあに、そんな風に笑うんだ、と小梅は思った。
 クールで、格好良いけど、触れにくい人。
 そういうイメージを持っていたが、訂正すべきかもしれない。


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