過去ログ - 「総員、機兵突撃に、移れッ!!」
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15:>>1 ◆ZPVv3mtiARM9[saga]
2013/04/21(日) 15:59:32.46 ID:EBN3dbef0
酒場の主人らしき人物が声をかけてくる

「いらっしゃい、お兄さん!!お二人かい!?おあついねぇ!!」

「ありがとう、主人。個室は開いているかい?」

「お、お兄さん初めてなのによく個室があるって知ってるね」

「サトーという男に教えてもらってね」

「ということはお兄さん将校さんかい!こりゃおもてなししなくちゃな!こっちだ!」

主人に案内され奥まった場所にある個室に案内される。
席にすわり(もちろんノームの椅子を引いてあげた)主人に適当に酒と食べ物を頼む

「本当にただの酒場なんですね」

「ああ、よく勘違いしてデートにくるカップルがいるそうだよ。大概酔いつぶれて帰っていくらしい。ところで、ノームはお酒飲めるよね」

「飲めますよ、好物です。」

などと会話しているうちにウェイトレスがワインと食べ物を運んでくる。
しばらくすると酒が回ってきたのか、ノームが自分の身の上話をしだした。

彼女は現在19らしい。軍に入隊したのは16の頃だったそうだ。
母とは死別しており、父も軍人だったが15の時に戦死。遺族年金で生活には困らなかったが取り留めてやりたいこともなかったため父と同じ軍人の道に入ったらしい。
入隊試験の成績がよく、下士官学校にまわされ、17で伍長として任官。前線で2年勤務し、今年の初めに軍曹に昇進して今の配置に転属となったらしい。
正直士官学校にでもいけばいいのにと思った。入隊試験で下士官学校にまわされるなど聞いたことがない。
士官学校を卒業できていれば今頃中尉にでもなれていただろう。惜しい人材であった。

「それでぇ、イズルさんはぁ、わたしをどうしたいんですかぁ〜?」

酒癖に弱いのも惜しかった。これで生娘らしい。回りはなにをしていたのだろうか。
きっと幸運なのだろう、軍隊ではしぶとく生き残って地獄を見る奴だ。旅団長に俺の部隊に編入してもらえないか頼んでみよう。
そうするとパイプとしての役割は期待できなくなるが、優秀な人材が一人でもいると部隊としての戦闘能力は信じられないほど上昇する。それと惚れた。

「ほら、もう時間だ、駐屯地に帰ろう。ほらたって。」

「・・・」

寝てしまったらしい。仕方ないので担いで持ち帰る。酒が好物なんじゃなかったのか・・・。
このまま部屋に連れ込んでしまっても良かったが外泊届けまでは出していない。駐屯地内の下士官宿舎前にいる当直曹長(筋肉が凄い女性だった)に彼女を預け、車を返却し宿舎に戻った。
明日は本部人員が着任するらしい。半分は顔見知りなので大丈夫だろう。
そう考えながら彼は眠りについた。





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