過去ログ - モバP「まねっこホームズ・安斎都は推理する」
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10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/04/20(土) 14:09:09.13 ID:f9mmd5q70



雑誌社の取材を終え、事務所で推理小説の書評を書いていた。

最近発売されたばかりのもので、サンプルが発売前に送られていた。
文章に惹き込まれ、私は眠る間もなく土日の休みを費やした。
けれど、手の内からはすらすらと文字が綴られていく。

睡魔は襲ってくるが、それよりも感想を述べられる方が嬉しい。

トリックだとか、内容については詳しく触れられないのが、もどかしい。
仕事の琴線に触れないよう、思案しながら文章を構成していた。
きりのいい所で、休憩をはさもうとしたときだった。

「ただいま、戻りました!ええと、ちひろさん。相談があって」

『ああ、お疲れさまです。相談…ですか?社長も今は手が空いていますが』

「いえ。ちひろさんにお願いしたくて…昨日の資料、その…」

『…もしかして、お金…足りなかった、ということでしょうか』

「………」

「はい、俺が上手く交渉できていたら、と思いますが…すみません」

「あれ以上は、不可能だと…」

『そうですか…私の方では、それ以上は…』

「…わかりました」

『やはり、社長にかけあってみるべきでは…』

ああ、私にできることはないのだろうか。
大人の事情、と言われればそれまでだが、何か力になりたい。
けれど、まず、何に悩んで…何に困っているのかを知らなければならない。

いったい、どうするべきだろうか。




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