過去ログ - モバP「まねっこホームズ・安斎都は推理する」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga sage]
2013/04/20(土) 14:00:14.02 ID:f9mmd5q70
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ページを繰る手を止めて、私はちらりとガラス越しに空をみた。
ああ、いつの間にか、こんなに暗くなっている。
レッスンの後に少しだけ…そう思っていたはずなのに。
空から手元に視線を落ち着かせ、背表紙を指でそっとなぞった。
相変わらず、読書と言えば探偵などの推理ものを読んでいた。
本を読み進めるごとに、状況は一変していく。
著者の思惑…すなわち、読者を思考の迷宮に落とすこと。
言い換えれば、読者をいかに上手く騙すかという、著者の技術。
それらと自分自身の推理を組み立てて、戦わせることが好きだった。
何十、何百と有名なものから、そうではないものも読んでいる。
けれど…まだ、推理がそれに勝つことは半分と少しくらいだ。
それでも、推理を成功させたときの達成感は、形容しがたいもの。
このような小説から、ドラマのようにまで…こんなふうなりたいと思った。
アイドルという人と関わる仕事をしていれば、いずれ事件は舞い込む。
そして、そのとき、そこが…探偵アイドル・安斎都の活躍する場。
…という夢を思い描いてはいるけれど、その為には推理力を養わないと。
考え事をしているうちにも、空はますます黒く塗りつぶされていく。
きっと、これからもっと寒くなる。もう12月なのだから。
帰って続きを読もう。真犯人は、誰なのだろう。
「今日は、私はもう帰ります!お疲れ様でした」
『ああ!今日も、お疲れ様。またな、都!』
プロデューサーさんの笑顔に釣られ、微笑んだ。
彼の笑顔、そして誠実さ…それらにとても元気づけられる。
事務所の階段まで続く廊下を歩く歩幅が、少しだけ大きくなっていた。
…外に出て、空を見上げると、微かに雪がちらついていた。
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