過去ログ - 錆白兵「ここはどこでござるか……」神裂火織「必要悪の教会女子寮ですが……」
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14: ◆4ipphlbOc2[sage saga]
2013/04/21(日) 01:51:16.49 ID:hIA84u8D0
その店の名は『Marguerite』。

『鉄の女』と呼ばれた名宰相の名から取ったのだろうが、その店はどう見ても『武器屋』ではなかった。鉄なんて物は一辺一欠片も無い。

オルソラはガラスのショーウィンドゥから中を見るも、そこには物騒な物は何もない。あるのはロンドンのお土産だ。そう、ここはどう見ても『お土産屋さん』なのだ。


「神裂さん? ここは本当に武器屋なのでございましょうか……。ここはどう見てもお土産屋さんなのではないでしょうか?」

「まさか、堂々と剣やら槍やら外に見せていたら、ニュー・スコットランドヤード (ロンドン警視庁)とかSAS(イギリス特殊空挺部隊)とかが機関銃を持って突入してきますよ。勿論、上の承諾を得てますが、あくまで市民には秘匿です。一般人が間違って入らない様に、魔術で変装してあるんです。特殊な入り方をしないと、ロンドンのお土産しか置いてません」

「へぇ、そうだったんですか」


感心したように目を丸くするオルソラ。


「さて、では早速」


神裂は『OPEN』と看板が掛かってあるドアをノックした。ノックは4回。右中指の甲で、小気味良く。

そこから色々と何か動作をしてから、神裂はドアノブを捻る。

――――ガチリ。

何かの仕掛けが作動する音がした。


「出来ました。さて、中に入りましょうか、オルソラ」

「はい」


神裂はドアを開ける。

すると、そこには―――――。


まず目に入ってきたのは剣だった。西洋の古今東西様々な剣が壁一面に立て掛けてあった。それだけではない。槍は、コルセスカからランスまで様々な得物があった。

流石は武器屋、品ぞろえは半端なものではない。

そして、一番奥にはとんでもないモノがいた―――――。


「え?」


神裂は意外そうな顔で一番奥の―――いつも椅子に座って煙草を吸っているこの店の主がいるカウンターにいるモノを見た。


「あ、あなたは――――――!?」


思わず叫びそうになる神裂。


「どうしたのですか? 神裂さん? もしかして、――――お知り合いの方ですか?」


オルソラは不思議そうな顔をする。




「ああ、神裂! ちょうど良い所に来た! 助けてくれ、この日本人、どう言っても何を言い聞かせてもダメなんだ!」


まさにイギリス人な顔立ちの武器屋の店主が神裂を見つけて手を振って呼ぶ。

そして、彼と言い争っていた一人の男が、背後にいる神裂に気付き、振り返った。



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