過去ログ - 錆白兵「ここはどこでござるか……」神裂火織「必要悪の教会女子寮ですが……」
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41: ◆4ipphlbOc2[sagesaga]
2013/05/08(水) 18:55:25.47 ID:ILzqQSnE0
「ともかく、ならぬものはならぬでござる」

「だめです。これは預かります」

「そこを何とか頼むでござる、神裂殿!」

「そう頭を下げられても困ります!」


喧々諤々。

オルソラは部屋の中の時計を見上げた。既に時は正午に差し掛かっている。ここにきてすでに3時間は経っているだろう。そしてこのまま彼らを言い争っていても、埒が明かない事は目に見えている。


「あの……神裂さん?」

「なんで、解ってくれないんですか! 確かにこの刀は……」

「神裂さん」

「とても価値がありますが、これからの事を考えて言っているのです!」

「神裂さんっ」

「いいですか? 妖刀と言う物は今現在の人間を斬って捨ててしまう危険物。どれだけ過去の強者たちが所持してきた物だとしても、この太平の世ではただの危ない刃物なのですよ?」

「神裂さーん……」

「いつまで過去に囚われているんですか、あなたは。過去の偉人など、過去に過ぎないのです! 今現在を見ないでどうするのです!! そうだ。私は上条当麻に借りを作りっぱなしですが、これから返せばいいんです! 過去の失敗や借りでクヨクヨしててもムダムダムダ。あとで彼が途轍もない危機の時に颯爽と現れて助けてあげればチャラになるんですよ! そうだ! 土御門のシスコン大魔王の言う事なんて聞いてやるものか!!」

――――………なんだか、いつの間にか話の趣旨が変わってきている様ですけど……。

「………一体、途中から何を言ってるのでござるか神裂殿」

「あははは……まぁ、お年頃の神裂さんには色々お悩みがありまして……」


苦笑しながらオルソラは困惑顔の錆にそう言う。


「錆白兵さん。ここで私が一つ提案があるのですが……よろしいでしょうか」

「それは、神裂殿にも伝えるべきだと思うのでござるが」

「そうですね。では、神裂さん一つ失礼しますね」


と、一つ礼をしてオルソラはいきなり神裂の耳を引っ張りよせて、


「神裂さぁぁぁ―――――――――――――――――――――――――んっっっ!!」


イギリス中に響き渡るんじゃないかと思うくらいの大声量で、神裂の名前を耳元で叫んだ。


「ィッッッ!!!?」


その時、神裂の耳から反対の耳へと衝撃が突き抜けた。オルソラの甲高いシャウトを耳元で繰り出せば例え聖人だろうとも立ってはおれまい。案の定、鼓膜がはち切れんばかりの声をモロに受けて、神裂は耳を抑えて蹲った。涙目でオルソラに訴える。


「〜〜〜〜〜〜〜っっっ!! な、何をするんですか!!」

「何をって、呼んでも無視するから耳元で貴女の名前を呼んだのでございますよ、神裂さん?」


一方、オルソラは天女の様に笑う。


「……もう、だめですよ。喋るのに夢中で、呼んでも呼んでも聴いてくれないのは」

「…………まぁ、確かに私にも非がありますが……。しかし、肩を叩くぐらいはしてください。鼓膜が破れるかと思いました」

もう、強烈な耳鳴りから回復したのか、神裂は立ち上がるとオルソラに向かい合う。


「なんでしょう、シスター=オルソラ」

「はい。一つ提案があるのでございます」


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