過去ログ - モバP「なにげなくなやむしゃちょうのいちにち」
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18: ◆C7ms5oNKB6[saga]
2013/04/22(月) 12:41:18.39 ID:CqYQHVO70

ちひろくんは私の事を心配し続けた。

ついに狂ってしまったのか、と思われなかっただけマシだろう。
彼女の慈愛に満ちた崇高な精神に感謝せざるを得なかった。
私は休むように言われ、社長室で休息をとっていた。

ああ、何を意味の分からない事をしているのだろうか。

女性との食事中、頭を振り続ける老人など、想像も出来ない。
猛スピードで頭を振る老人を見て彼女は何を思ったのだろう。

目眩がした。どちらの意味でも。

私は仕事をほとんど終わらせていたので、特にやることはなかった。
ふと思いつくことがあったので、無理を承知でちひろくんを呼んだ。

「ええと、社長。もう、大丈夫ですか?」

それは頭の表面か、中身か、身体のどの心配をしてくれているのだろう。
けれど、とりあえず、私は大丈夫だ、という事を伝えて、続けた。

『少し…少しだけ、私は外に出てくるよ…すぐに戻るから』

「一緒に行かなくても?」

『うん、すまない…ありがとう。では、行ってくるよ』

申し訳なさに頭を下げようかと思ったが、下げられなかった。




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