過去ログ - モバP「コンビニでのちょっとした葛藤」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]
2013/04/23(火) 15:39:59.32 ID:7xErUU6E0
わたしは葛藤していた。
こうなれば、わたしはもうやるしかない。
痩せようと決意し、健康的なメニューまで作ってきたのだ。
ひじきの煮物、ほうれん草のおひたし、玄米と。
髪も手入れをしなければならない。
彼の趣味を理解し、わたしに心を開いてもらえる為にも。
わたしは新たな一歩を踏み出した。そこに迷いはない。
男性店員は嬉々とした表情でわたしを見つめていた。
やはり、そこには…物珍しさが、あるからだろう。
成年雑誌を手にとった。そこに葛藤はなかった。
美麗な黒髪の女性が並んでいる。そのうちの1つを手にとった。
わたしの手は、やはり震えていた。無理もない。
手にとったことが一度もなかった。
意を決してわたしは手に力を込めた。
…おかしい。開かない。なぜ…だろう。
よくみると、そこには、封をされていた。
これでは開けられないではないか。まずい。
いらっしゃいませ、という店員の声が聞こえる。
振り向くと、入り口には彼がいた。気付かれてしまう。
慌てて視線を逸らしたが、もう、遅かった。
彼はわたしをみて、こちらに来た。
そして、彼は言った。
「…何を、やっているんですか?」
「ちひろさん」
おわり
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