25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/05/11(土) 21:15:22.03 ID:okCx8bhv0
途中凶暴化した刺甲亀に出くわした以外はその後の道のりは順調に進んだ。
三人は予定より少し遅れて山と山の間の町フォートマジンに着く
この町は周囲を山に囲まれており、南から来る者はすべからくココを通ることになる。
首都へ向かうにはココか山を越えて東に1週間はかかるフォートゼクトを通るしかない
いわば首都への第一関門である。海外からの来訪者はココを通ることが多く関が設置されていた。
「ふぅー何とかつけましたねぇ」
「もう日もほとんど落ちている宿をさがさんとな」
「その前にやることがあるだろうに」
「それもそうか」
一行が門へ近づくと門兵がけだるそうに立ち上がる。
「よし、止まれ。通行証は?」
アリアンノが出した通行証を先に確認する。
あくびをしながら門の中を指差した。
「ほらっ、もう日が暮れるから門を閉めるんださっさとしてくれ」
ルイテルが懐から通行証を差し出す。
内容を改めた門兵の顔色が急激に変わってゆく。
ばたばたと詰め所へ駆け戻ったかと思うと一人を伴って帰ってきた。
「失礼いたしました、どうぞお通りください」
またか、といった表情でそれを見送りながら門をくぐる。
「しっかし、毎度の事ながら扱いが違うねぇ」
「いい加減にやめてほしいものだ。まぁ使えるのがコレしかないから仕方が無いが」
門兵が連れてきた身なりのいい男が問いかける。
「本日の宿はお決まりですか?」
「いや、まだだ」
「では狭いところではございますが、われわれの」
「結構、あいにく通行証はアレでもただの旅人だ。気遣いは不要」
「左様ですか。ではよいたびを」
一礼をし、身なりのいい男はその場を去る。
ルイテルの懐に一通の手紙を差し込んで
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