3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/04/25(木) 19:50:19.46 ID:xPan1uB20
「遅いなぁ、プロデューサー」
4月に入り穏やかな小春日和が続いている
少女はテーブルに肘を付き、小さな顔を手ので支えている
春の日差しが差し込むカフェテラスにはひらひらと桜の花びらが舞っている
黒々としたロングヘアーが風に揺れていた
ほっそりとしていながらもやわらかさを残す輪郭にはすっきりと整った目鼻が収まっている
少女のやや切れ長で大きな目には天気とは反対に憂いの色が見えた
通りに面したカフェテラスで少女は一人、テーブル席に座っている
注文したコーヒーは既に冷たくなっていた
「すまん、泉。待たせたな」
暗いグレーのスーツに白いシャツ
赤いチェックのネクタイがアクセントになっていた
身長はやや高く少女よりも頭一つ分ほど大きいだろう
短く切りそろえられたビジネスマン風の黒髪
顔は中の上と言ったところだが、どこか幸薄そうな空気をまとっている
泉の視線の先にいる男性が申し訳なさそうに頭を掻いた
「遅いよ、プロデューサー」
冷え切ったコーヒーのカップには桃色の花びらがニ枚浮いていた
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