過去ログ - モバP「こうして僕の新婚生活は始まった」
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112:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 10:37:56.68 ID:qMigc3jZ0
  「だから頑張ったんです。Pさんに喜んで欲しくて、お茶を入れる練習をしていました。
   でも、Pさんは前に向かって走り出していて……置いて行かれちゃうんじゃないかって不安になりました。
   だから頑張ったんです。お傍に控えていてもPさんが恥をかかない様に、すまし顔の練習をしていました。
   でも、やっぱりPさんは立ち止まる事は無くて……だから私は必死で追いかけて……」

以下略



113:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 10:43:45.95 ID:qMigc3jZ0
 強い意志を秘めた瞳を持った店員の姿が、次第に歪んでゆく。
疲労が溜まると常時繰り返されるあの感覚……どうやら昼食時の交渉は僕の神経を大きく損なっていてくれたらしい。

  「社長は本当に御立派になられました。私の事なんて振り向きもしない程に……。
   今日の会食はお見事でした。どこへ出しても恥ずかしくない、才気溢れる青年実業家が其処におられましたよ。
以下略



114:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 10:50:54.86 ID:qMigc3jZ0
 店員には顔が無い。黒く塗りつぶされたのっぺらぼう。
何時だって僕を罵倒する、あの亡霊と同じ姿だ。
いや、違う。彼女は亡霊ではない――彼女とは誰だ?
僕は彼女を知っている。何時も僕のそばでプロデュースを支えてくれていて――
違う! 僕はプロデューサーではない。
以下略



115:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 10:55:20.80 ID:qMigc3jZ0
 意識が混濁する……。
気をしっかり保たねば、彼女は何か大切な事を僕に伝えようとしてくれている。

  「怖かったんです……あの時の社長はすごく怖かったんです。
   私……ここから逃げ出したかった……でも、逃げ出したら後悔しそうで……
以下略



116:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 11:01:05.25 ID:qMigc3jZ0
――オフィス街に存在する、看板の無いビル。その中にある看板の無い店――

 視界はさらに歪み続け、天地が上下する。

――其処には様々な人種が存在する――
以下略



117:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 11:11:00.80 ID:qMigc3jZ0
  「だから精一杯の勇気を振り絞って、私はお茶を入れました。
   Pさんの作った――
   アイドルだけではなく私にも優しくしてくれる、そんなPさんの作ったお茶をです。
   これを飲めばきっと、昔の様に微笑んでくれるって思って」

以下略



118:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 11:16:55.92 ID:qMigc3jZ0
  「だけど……もう……むーりぃ……。
   私……メイドを辞めさせていただきます。
   Pさんも一緒に、社長なんて辞めましょう……ね? ね? 向いてなんていませんから。
   だから……返してください……Pさんを返してください……返して……ねぇ」

以下略



119:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 11:22:09.19 ID:qMigc3jZ0
――誰もが自分の事ばかり考えていて、他人を見てあげる余裕などありはしない――

  「さようならです……Pさん……今だけは……
   また、私に会ったら……その時は……もう一度だけ、優しくしてください」

以下略



120:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 11:28:26.85 ID:qMigc3jZ0




 一際輝く大粒の白い真珠が、カップの渦へと吸い込まれていったような気がする。
以下略



121:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 11:33:35.96 ID:qMigc3jZ0


  薄暮の中 ―――は彼らの飢えに苦しむ唇を見た

  恐ろしい警告を与えるために大きく開けられた
以下略



122:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/04/26(金) 12:37:20.08 ID:J5hH2DKgo
すっげー読みにくい(´・ω・`)


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