過去ログ - モバP「こうして僕の新婚生活は始まった」
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131:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 17:56:48.53 ID:qMigc3jZ0
 「魔法を……かけますね♪
  だからもう、御自分を傷付ける事だけは辞めてください」

 店員はカップの中身を口に含み、僕へ口付た。
白、白、白、口内に広がるは白い真珠。勇気ある少女が流した涙の味。
以下略



132:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 18:03:25.70 ID:qMigc3jZ0
 「Pさんはアイドルを不幸にしてしまった事を、ずっと後悔されていたんですよね」

 プロデューサーになんてならなければよかった。そう思い続けていて……

 「Pさんは、立派なプロデューサーですよ。
以下略



133:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 18:08:35.58 ID:qMigc3jZ0
 アイドルのオーディション控室、其処には様々な人種が存在する。
栄光を掴み歓喜するもの/吐瀉物にまみれ地べたへ這いつくばるもの/必死で担当アイドルを励ますもの……
そしてアイドルの付き人をする小さな女の子――彼女も其処に居たというのか?

 「あの日、Pさんの言葉はアイドルには届かなかったのかもしれません。
以下略



134:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 18:14:12.32 ID:qMigc3jZ0
 矛盾する記憶。
見知らぬ店員。
勇気ある少女。
僕が恋した幸子。
背の高い店員。
以下略



135:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 18:19:24.39 ID:qMigc3jZ0
 壁時計が鳴った。
時刻は24時、シンデレラの魔法は解ける。
だが僕の心はすっかり彼女に奪われていた。

  「もう、閉店です。ここからはメイドではありません。
以下略



136:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 18:23:56.28 ID:qMigc3jZ0
  「ファーストキスだったんですよ」

 さようなら 幸子 僕の恋した女性

 さようなら 僕の演じた 敏腕社長の仮面
以下略



137:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 18:29:21.52 ID:qMigc3jZ0


  そしてこれが―――がここに留まっている理由

  ただ一人 蒼ざめた顔をして彷徨いながら
以下略



138:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 21:31:01.17 ID:qMigc3jZ0


  「目が覚めましたか」

 これほどまでに心地良い眠りは何時以来だろうか。
以下略



139:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 21:34:49.82 ID:qMigc3jZ0
  「Pさんには価値が有ります。もう、忘れないで下さいね。
   だってふたりは今、幸せなんですから」

 天使が僕の頬を撫でてくる。
僕はその手を取り、結婚を申し込んだ。
以下略



140:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 21:38:26.78 ID:qMigc3jZ0
  「はい、喜んで」

 天使は大輪の笑顔を咲かせてくれた。
思えばずっと働きづめの毎日だった。先輩P達の様に心と体を壊す前に、ゆっくりと休みを取る事にしよう。
新婚旅行の名目であれば、事務所を閉じたとしても世間は納得してくれるはずだ。
以下略



141:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 21:46:49.72 ID:qMigc3jZ0
  「お休みも一緒に過ごしましょ♪」

 天使を見つめ――いや天使ではない。彼女は僕の妻となる女性なのだから。
僕の口が開く、だけど言葉が出ない。妻の名前を呼んであげる事が出来ない。
この手で彼女を抱きしめてあげる事が出来ない。
以下略



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