過去ログ - モバP「こうして僕の新婚生活は始まった」
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64:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 00:53:15.10 ID:qMigc3jZ0
  『プロデューサーさんはこれからも忙しくボクのために、イヌのように走り回って下さい!』

 僕は幸子の初めてのファンとして、世界中に幸子の可愛さを広げる為に駆けずり回る。
だけど僕は無能で、大きな仕事を手に入れる事は出来ないけれど……
それでも幸子は僕をプロデューサーと呼ぶ。
以下略



65:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 00:55:21.53 ID:qMigc3jZ0
  『どんなに良い条件であっても、移籍なんてしませんよ。
   プロデューサーさんが1人になるとかわいそうだし、もうすこしここにいてあげますよ! ボクは優しいですね!』

 僕は赤面し、幸子が楽しげに走りだす。
慌てて追いかけるもするりと逃げられる。
以下略



66:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 00:57:12.17 ID:qMigc3jZ0
  『すぐに売れっ子になりますよ!』

 それは僕の愚かさによって、失われた未来。
手を伸ばせば、すぐそこにあったはずのに。
今では何よりも大切となった遠い日の幻影。
以下略



67:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 01:00:36.20 ID:qMigc3jZ0
  『プロデューサーさんはボクが一番ってコト、ちゃんとプロデュースで証明してくれました!
   ねっ? やっぱりボクには魅力があるんだ♪』



以下略



68:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 01:03:45.17 ID:qMigc3jZ0


  彼女は―――に甘味のある根を見つけてくれた

  野生の蜜も、マナの露も
以下略



69:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 01:05:46.67 ID:qMigc3jZ0


幸子「これ、見てくださいよ。清書したノートがこんなに貯まってしまいましたよ!
   カワイイボクを放り出して、いったい毎日何処で何をしているんですか?
   もっとボクをプッシュして下さい!」
以下略



70:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 01:08:25.40 ID:qMigc3jZ0
幸子「最近のプロデューサーさんは隙がなくなってダメダメですね!
   いいですか。アナタがいない間、ボクは毎日この事務所で1人きりなんですよ!
   女の子の扱いを知らないなんて可哀想ですね!」

 僕はもはや抜け殻だった。
以下略



71:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 01:10:25.85 ID:qMigc3jZ0
幸子「もっと楽しませてください♪ アナタはボクのオモチャなんですから!」

 正直に言えば、この頃の事はほとんど覚えてはいない。
事務所の立ち上げは見切り発車であったが為に、やらねばならない仕事が山のように積み重なっていた。
けっして激務ではない。社長業そのものは20週間……いや18週間の準備期間さえあれば、何の問題も無く軌道に乗せる事が出来ただろう。
以下略



72:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 01:12:46.54 ID:qMigc3jZ0
  『気休めはよしてよ! アタシ、オーディションの最中に吐いちゃったんだよ!
   こんなゲロまみれのアイドルなんて、いったいどこの誰が応援してくれるっていうのさ!』

 社長業に精を出す度に、呪詛はより一層強くなる。
今では亡霊さながら、明確な形を取って眼前で僕を罵る。
以下略



73:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/26(金) 01:15:44.96 ID:qMigc3jZ0
幸子「そう……ですか……それがプロデューサーさんの御答えですか。
   い、いいですよ! 歌えますよ! それがプロデューサーさんの御望みでしたら!」

 そして僕は1日でも早く幸子をデビューさせようと焦るあまり、プロデューサー業を半ば放棄していた。
幸子へ、来週からルーキートレーナーさんの元で40日間の合宿へ参加するよう言いつける。
以下略



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