8: ◆auvPFY1.jw[saga sage]
2013/04/26(金) 14:55:44.87 ID:apyY2YgH0
翌日、ぼくは担当アイドルに事情を話した。
すると、快く承諾をしてくれて、アドバイスをくれた。
デートに行く服がないのだ、と伝えると、笑われてしまった。
なんだかプロデューサーらしい、と付け加え、フォローしてくれた。
事務所に置かれている男性用のファッション雑誌を手に取った。
最近の流行はこれ。こういうのもいいかもしれない。
言われてみれば、格好いいものばかりだ。
あとは、美容室で髪を整えて、整髪料をつけるといい。
そう教えられ、ぼくは土曜日に、美容室の予約を入れた。
礼を伝え、彼女は頑張って、とぼくを応援してくれた。
なんだか、その横顔は、少し寂しそうな顔だった。
帰りに勧められたセレクトショップに足を運び、衣類をまとめ買いした。
上質な服とは値が張るものなのだ、とぼくは思った。
けれど、彼女のような美しい女性の隣に並ぶためだと意識した。
美容室の帰りに、コンタクトレンズをつくることを自発的に決めていた。
そして、土曜日の朝が来た。
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