413:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/05(日) 01:26:07.43 ID:qXopaMTSo
A.D.1000 パレポリ町
魔王「ずいぶんみすぼらしい家屋だな。本当にここに暗黒石があるのか?」
414:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/05(日) 01:28:32.62 ID:qXopaMTSo
元町長「持ってきましたぞ。これがその石です」
魔王「確かに、暗黒石のようだ」
415:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/05(日) 01:30:00.26 ID:qXopaMTSo
元町長「さあ、お嬢さん。受け取ってください」
まどか「あ、どうも……」
416:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/05(日) 01:32:21.66 ID:qXopaMTSo
「あの町長、なんとかならんものか? 金にがめつく自分のことしか考えていない」
「あんなのがこの町の長では、この先やっていけないぞ」
「先日も、独り身の老人を住まいから追い出したらしい。つぶして賭博場を建てるんだとよ」
417:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/05(日) 01:34:53.29 ID:qXopaMTSo
「……ただいま」
「おう、娘よ。見ろ、この壷を。100年前に作られたもので、たいそう価値があるそうだ」
「これでまたワシのコレクションが増えるな! うひひひ!」
418:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/05(日) 01:37:01.09 ID:qXopaMTSo
(もうやだ……。父さんがあんなだから、私には友達もできない……)
(それどころか、ののしられて殴られて……。誰も私を助けてくれない……ひとりぼっち……)
(父さんも父さんよ……。お金の力ですべて処理しようなんて、そんなのなんの解決にもならない……)
419:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/05(日) 01:39:00.46 ID:qXopaMTSo
「職もない、食べ物もない……。このまま俺は浮浪者として死ぬのか……」
「それは大変だ! ワシが職を斡旋してあげよう。落ち着くまで、ワシの家で生活するといい」
420:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/05(日) 01:40:58.58 ID:qXopaMTSo
「一体どうしちまったんだ、町長は? まるで人が変わったみたいだ」
「この前も私、ただ荷物が多くて苦労してただけなのに、当たり前のように家まで運んでくれたわ」
「あたしの誕生日を町全体でお祝いしてくれるんだって! うれしいな!」
421:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/05(日) 01:43:35.01 ID:qXopaMTSo
「おう、町長さん。またアンタの賭博場で全財産すっちまったよ。金貸してくれ」
「はいはい、お安い御用で! 返すのはいつでもかまわんよ!」
「ヒヒ……。返すわけねーだろ、バーカ!」
422:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/05(日) 01:46:25.34 ID:qXopaMTSo
「父さん……お腹、すいたよ……」
「スマンな。この食料は町の人たちに分けてあげる分なんだ。ワシらが食べてしまうわけにはいかない」
「……ねえ……わたし……熱があるんだけど……」
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