10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/04/29(月) 07:35:30.24 ID:IfvVtyDz0
ここはCGプロダクション。代表直々にスカウトされた俺は今、アイドルのプロデューサーをしている。何で
こんなことになったのか俺も分からない。もう一人の当事者である代表に聞いても、
「なんかね、こう……来たんだよね!ティンと」
みたいなことを毎回言われるだけで要領を得ない。それよりも新しい仕事が忙しく、俺もその内に深くは
考えなくなってしまった。おそらくタイミングか何か、都合が良かったのだろう。
「プロデューサーってさ……オフの日は何してる?」
レッスン場からの帰り、俺の担当アイドルである渋谷凛がそんなことを聞いてきた。15歳という年齢の
割には落ち着いた雰囲気の子だが、初めて会った時にぎこちない営業スマイルを顔に貼り付けている
俺に対して、「アンタがプロデューサー?」と棘のある一言を投げつけるくらいのしたたかさはある。後で
聞いたところでは、どうも俺の嘘臭く他人行儀な笑顔が嫌だったらしい。悪いことをしたと今でも思う。
それにつけてもオフの日。高垣さんにも凛太郎にも会えていないが、今でもまだ公園通いは続けている。
そういえば自己紹介の時、凛という名前を聞いた俺は凛太郎を思い出して変な声を上げてしまい、怪訝な
顔つきをされたことを思い出した。凛に俺のピジョンストーリーを聞かせたらどんな顔をするだろう。まあ
さすがにやらんけど。
「オフか……取りあえず、公園で散歩かな。あとはスカウトとか」
「ふーん……公園で散歩ってなんか意外かも」
「ちょっと思うところがあってなー」
「ダイエットとか?」
「ははは、そんなんじゃないよ。でも多少はいい運動になるだろうな」
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