過去ログ - モバP「なぁ、凛」凛「・・・何?」
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2:kk ◆0TLs6hoSEg
2013/05/01(水) 16:38:47.27 ID:dJ0o64jn0
一週間のうち、最後の平日。学校帰りにそのまま事務所へ行き、レッスンまでの時間を適当につぶしていた、秋の半ばごろだった。
ソファに座って雑誌を読んでいると、後ろからプロデューサーが話しかけてきた。
「凛、ユニットを組もう」
「・・・プロデューサーと?」
「違う、そうじゃない。他に二人、候補生の子がいるんだ」
そう喋るプロデューサーの口調はなんだか少し嬉しげで、少し面白くなかった。
「ふーん、そうやってまたいろんな女の子に声かけてるんだ」
「いや、それが仕事なんだけど・・・と言うか凛だって最初はそうだっただろうに」
そんなことはわかってる。ただ他の女の子に声をかけてるところを想像したら、すこし棘がでてしまっただけ。
――――――
人のあふれる街を歩いてるときに急に喋りかけてきたときのこと。
スーツ姿の男の人に急に、アイドルに興味はありませんか、なんて声をかけられたのは未だ記憶に新しい。
『渋谷さんは多分、誰からも忘れられない、シンデレラみたいなトップアイドルになれると思う。そんな気がするんだ』
『まぁ、ティンと来たとしか言いようがないんだけどね。格好ももちろんそうだし、顔とか、オーラとか・・・すごくかわいい、かっこいいと思ったんだ』
『君みたいな可愛いけど格好いい、今時の高校生が舞踏会に行くんだよ。それって最高に面白いと思うんだ。渋谷さんとなら出来る』
・・・半ば強引に連れられて入った喫茶店で、大真面目にそんなことを言われた。
言われたそのときもそうだったけど、今思い出しても少し顔が火照る。本当にこの人はタラシだよねとつくづく思う。
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