過去ログ - モバP「なぁ、凛」凛「・・・何?」
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31:kk ◆0TLs6hoSEg
2013/05/01(水) 18:08:42.03 ID:dJ0o64jn0
「・・・それでね、アタシはもうアイドルにはなれないんだな、って思うようになったの」
病気は無事快方に向かったが、それからしばらく病院から出ることはほとんど叶わなかった。
「『アイドルになりたい』なんて、分不相応なこと考えちゃったから、バチがあたったんだよね。あはは」
乾いた笑いが口から零れた。結局生まれてからほとんどのことを話してしまった。
退院して、高校生になってからも病院通いはしばらく続いたし、体力もほとんどなくなっていたので学校の体育などもほとんど出れていなかった。
ああやって輝きながら、鳴り止まぬ歓声を浴びる人は遠い世界なんだって思っていた。どうせ自分なんか、って卑下しないと、胸がつぶれそうだったから。
「―――そうか」
ずっと黙っていたプロデューサーさんが相槌を打った。
さすがにもう失望したよね?なんて期待して、そんな期待をする自分に嫌悪感。でも、こうやって言わないと、この人は優しいから―――
「それで?どうして加蓮はまだ燻ってるんだ?」
「・・・え?」
「だってもう体は殆ど大丈夫なんだろ?それで本当はアイドルになりたくて、そんなにかわいいカッコしてて、でもアイドルにはならないのか?」
「・・・え、ちょっとまってよプロデューサーさん、アタシは――」
「待たない。待つとお前勝手にネガティブなほうへ転がるから」
急にまくし立てられて、頭が混乱する。
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