過去ログ - 菫「荒野より君に告ぐ」
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36:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/04(土) 01:32:08.95 ID:VNtHflXfo
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               魔法世界
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雷が落ちた。

いつの間にやら降り始めた雨の中、神の一撃の如き紫雷が、さほど遠くはない木に落ちた。

音の圧だけで宥はのけぞり、菫を上にして倒れこむ。

 「消えなさい」

最強の生物が降り立つ。
その威圧に狼達は震えた。

 「今すぐ」

言葉が理解できるわけではない。が、その竜人の存在が示していた。
ある種の神である。
狼達は桃子の最後の命令を果たすことはせず、何事もなかったかのように各々の住処へと戻って行った。

 「あ、ああ、そんな、」

宥「霞様、と菫――さん?」

霞「――っ!!、どきなさい!」

【菫】「私はどうすれば、」

霞「無くなった腕を捜してきてっ!」

菫(……夢か? 私がもう一人いるぞ)

霞「息がある、よかった」

菫(あったかい……。それと、すごく眠い)

霞「ちょっと血が出すぎちゃってるけど、これなら助かるわ」

宥の抱えたそれに気付く。

霞「――宥ちゃん、」


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