38:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/04(土) 01:35:16.75 ID:VNtHflXfo
【菫】「なぜ? おかしいでしょう!?」
霞「あなた、兵士よね? 仲間の死にしょぼくれてる暇なんかないわよ」
【菫】「玄はただの国遣賢竜です、あいつは、あのバカは、兵士のはしくれでさえなかった」
霞「一度でも対外戦闘を行えば、そんな妄言吹き飛ぶわ。捕虜制度なんてあってないようなもの」
【菫】「なぜそこまで冷静でいられるんですか!?」
一瞬、意識がとんだ。
ぬかるんだ土に顔から落ちて、口の中に獣の皮が潜り込む。
そいつを唾液と一緒にだらしなく垂らし、体勢を立て直すとようやく何がおきたかわかった。
霞による鼻先への裏拳。決壊するように鼻の穴から血が溢れる。
霞「ふざけんじゃねーわよ……っ」
霞の額に青筋が走る。
霞「私と露子はね、八踏衆最後の二人で、親友として永い付き合いだった」
霞「――生前、露子に言われたわ、もしもがあればこの子達をよろしくって。……知ってた? 玄ちゃんも宥ちゃんも、年少の頃はカゴシマで過ごしてたの」
霞「玉遊びも語学の勉強も、虫相撲だってした。私はこの子たちの母親のつもりで接してた。たった一年だけどね。だから、」
たった一瞬、声が震えた。
霞「――……私以上に悲しむな。知った風な口も聞くな」
宥「け、喧嘩は……」オロオロ
【菫】「口が過ぎました」
霞「鼻血止まらないなら治してあげるからこっちに来なさい」
【菫】「…………宥、教えてくれ」
宥「えっと」
霞「今宥ちゃんは催眠状態にしている。精神が崩壊寸前だったわ。まともな受け答えは期待しないで」
宥「……菫さんが助けに来てくれて、そしたら龍門渕さんいなくなって、それで――」
宥「咲ちゃんが、玄ちゃんの首を持ってきたの。ぽいって」
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