過去ログ - 詢子「行儀の悪いほむほむにはお仕置きが必要だな」
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2013/11/18(月) 04:14:36.32 ID:SvwQ9ySq0
35 白まどは酔いしれる

実際に対峙してみれば全然大したことはなかった。

白まどとりぼほむの弓矢は敵に反撃する間も与えず、正確に急所に命中した。
考えてみればただの通常種なのだから、稀少種に敵うはずはないんだ。

動かなくなった体に恐る恐る近付き、何度かゲシゲシと蹴飛ばしてみるが、何の反応もなかった。
きっと昔目撃した時は、初めて見たからちょっと驚いてしまっただけだ。
私たちにかかれば、人間に操られただけの通常種なんて敵ではない。

安心して明かりの下に引きずり出したほむほむの死体は、確かに昔目撃したほむほむたちと同じ"ほむスーツ"を着ていた。

ホムゥホム… これ はずして おこうよ…

りぼほむが未だ引かない汗をポタリと垂らしながら提案する。
そうだ、人間が作った未知の道具だ。
念のために取り去ってしまうのがいいに決まっている。

暗がりの中、引っ張ってみたり矢じりで切り取ろうとしてみるが上手くいかない。
ふたりで試行錯誤の末、体を引っくり返して背中にある金属をいじってみたら、パチンと音がしてハラリとほむスーツが外れた。

これでもうこのほむほむはただの死んだ通常種だ。
ようやく緊張から解放され、死体を眺める余裕ができる。

よく見れば、ほむほむの左手は深く傷ついていた。
まるで抉られたように、親指の根元辺りの肉がなくなってしまっている。

きっとまどまどを殺したときに反撃されたのだろう。
あるいは逃げている途中で転びでもして派手にぶつけたのかも。

この傷のおかげで血を辿ることができたんだから、ただのドジなほむほむで助かったよ!

この期に及んでみれば、何とも呆気ない結末だった。
りぼほむが生んだ仔まど仔めがを絞め殺したのと何にも変わらなかった。

やはり通常種と稀少種には歴然と違いがあるのだ。
そう、だから私は死んでいったあの子たちのためにも、残った仔りぼちゃんと仔白ちゃんを立派な稀少種に育て上げないといけないんだ!



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