31:1 ◆zQeaVqJpYU
2013/05/11(土) 23:44:44.37 ID:lVuxwo2Po
6年近く会っていない友人というのはなんとも話しづらいもので、
その後は、しばらく二人で飲み物を飲むだけの時間が続いた。
あまりに長い沈黙に耐えられなくなって、そろそろ話を振ろうかと考えた頃、外を見ながらコーヒーを啜っていた雪歩が、ゆっくり口を開いた
雪歩「…この喫茶店はさ、昔、プロデューサーさんに連れてきてもらった喫茶店なんだ。」
「…」
コーヒーを飲む雪歩はとても様になっていて、オレンジジュースを飲んでる自分がすごく、子供に思えた。
雪歩「ここって、飲み物のお代わり自由っていうドリンクバー状態になってるでしょ?
安月給の俺には丁度いいんだ〜って、お昼休みに連れてきてもらったんだ。」
「…そ。」
それはいつのあいつなのだろうか。
今病室にいるあいつに聞いて、分かるのだろうかなんて、つまらないことを考えながら、オレンジジュースのストローを噛む。
雪歩「…あれから、もうすぐ六年だね。」
雪歩が少し寂しげに笑いながら、言う。
きっと私は今にも泣きそうな顔をしていることだろう。
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