過去ログ - 佐久間まゆ「『MAYU'Sキッチン in キッチンスタジアム』始まりますよぉ」
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[saga]
2013/05/05(日) 23:41:43.22 ID:WLnDyA0B0
P「油?」
真奈美「中華料理でよく使われる技法だ。片栗粉を糊化させた後、少量の香油を混ぜる事で糊化は長時間持続されるようになる」
留美「澱粉粒子はとても分子量の大きい構造体よ。水中でそれを加熱すると糖鎖が壊れて広がり水分子を抱え込む事になる。これが糊化。でも澱粉は水分子を抱え込んだだけであって、水中に溶けた訳ではないの。だから時間が経つに従い、水分子を遊離して再結晶化する。これが老化」
真奈美「油は澱粉の分子構造間に入り糖鎖が壊れた状態の澱粉を支える役割をするんだ。これが加熱して時間が経っても失われない、このソースのトロミの正体だ」
まゆ「なるほどぉ。ソースをジュレ状にするには普通ゼラチンを使うかと思いますが、それではオーブンの加熱で溶けていまいますもんねぇ」
愛梨「はー、皆さん随分物知りなんですね」
楓「加えて赤身肉に足りない油分を補充する役割も兼ねてますね。普通包み焼きで脂というとフォアグラを使うと思うんですけど、この料理はこのお肉から採った脂を使っているので味に無理がありません」
真奈美「それが肉の中にしっかり包まれた状態でパイの中で蒸し上げられた。つまりこの料理は焼き、蒸し料理であると同時に、煮込み料理でもある、という訳だ」
P「でも、それだけじゃ肉から出る油は防ぎきれないと思うんですが」
真奈美「ああ、だから三つ目の工夫。――オブラートだ」
楓「そう言えば巻き込む時に使っていましたよね。でも、それらしい舌触りは感じませんでしたよ?」
留美「ええ、肉の表面には香ばしく焼かれたあの独特の感触が残っていた。オブラートも澱粉なんだから水を吸えばワンタンの皮のような食感が肉に張り付く筈」
真奈美「肉に巻いたんじゃない、パイ生地の間に挟み込んだんだ」
まゆ「――本当ですねぇ、パイ生地の層毎に生地と一緒に焼けたオブラートが確認できます。という事は――」
真奈美「生地が焼けて膨らむに連れて肉から離れ、しかし水蒸気はパイ生地を湿らせず内部に密閉された釜を作り上げた。例えるなら巨大な洋風小龍包――これは君の案だな?」
菲菲「是!中華の技マダマダいっぱいあるヨ、ソレ見せたかっタ。でもソレ理由あるネ」
P「あ、それは俺も分かる。このパイを守りたかったからだろ?すげぇ美味い」
菲菲「好!愛梨のパイとても美味!これは私も敵わないヨ!」
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