過去ログ - フィアンマ「暗闇の世界から」アウレオルス「当然、救い出す」
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195: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/05/21(火) 21:11:47.70 ID:lpRj6DCK0

十二月半ば。
フィアンマとアウレオルスは、ようやく再び会った。
近くのカフェはまわり尽くしてしまったので、今日はフィアンマの家(もとい別荘扱いの教会)での逢瀬だった。
彼女はチョコレートがけのプレッツェルの箱を彼に差し出す。
若干サイズが合わないスーツに不快感を催していたアウレオルスだが、きょとんとした表情にかき消される。

「極東の国の文化で」
「ふむ」
「これを両端から咥え、食べ進むという遊戯がある」
「……遊戯」

一体何が楽しいのだろう、とアウレオルスは首を傾げ。
彼女の唇を見やり、想像する。
それから、箱を突き返そうかものすごく迷った。

「…偶然、唇が触れ合う恐れが、」
「そのスリルを味わうものなんだろう、恐らく」

彼女の形の良い右手が、アウレオルスの袖を掴む。
見えない鎖で縛り付けられたように、彼は視線を彷徨わせて。

それから一本取り出し、口に含んだ。



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