過去ログ - フィアンマ「暗闇の世界から」アウレオルス「当然、救い出す」
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25: ◆2/3UkhVg4u1D[saga ]
2013/05/09(木) 21:41:32.98 ID:VkABzR7o0

フィアンマは無言でカップの淵を拭う。
自分が口をつけた場所を丁寧に指と袖で拭いた後、カップを戻した。
次いで、探し当てたアイシングたっぷりのクッキーを口に含む。

「………」
「…漠然、味は」
「…悪く無い。悪く無いが、…俺様の口には合わなかったようだ」

もぐもぐ、とアイシングが彼女の口内へ消えていく。
苦かったのだろうか、とアウレオルスは思った。
別に不味いなどと貶された訳ではないので、気に障る事は何も無い。
フィアンマはクッキーを食べ終え、思い出したように言った。

「今日と同じように、俺様はあの教会にいる

それは、言外に会いに来いというメッセージでもある。
今日から彼女の友人となった人間であるアウレオルスは、穏やかに笑む。

「当然、理解した」
「まあ、もし居なければそのまま帰って良い」

端的に言って、彼女はクッキーを頬張る。
アイシングの無いココアの方だ。二枚目である。
手のひら程の大きさがあるクッキーを食べつつ、彼女は問いかける。

「お前は休暇を取っていないだろう」
「的然、私は隠秘記録官とし「いかんな。それは」……て」

実に良くない、と指を差す彼女だが、その指は若干見当違いの方向を向いている。
心優しき天才であるアウレオルスは、困ったような顔をした。
実際、休みを取らないのは良くない事ではある。が、自分には使命がある訳で。


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