過去ログ - フィアンマ「暗闇の世界から」アウレオルス「当然、救い出す」
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◆2/3UkhVg4u1D
[saga]
2013/05/25(土) 22:48:17.58 ID:BQcyfcyn0
時間が過ぎ去るのは早いもので。
契約期間の一年(実際には365日より多少短い年度制だ)は、訪れる。
結局今日に至るまで、アウレオルスはインデックスを救う事は出来なかった。
黄金錬成はもはや具体的な現実策を打ち出すのみとなっている。
アウレオルスは落胆のままに、フィアンマと会っていた。
いけないとはわかっているし、自分の私利私欲のための最低な密会。
禁書目録引き受け契約期間をもう少しばかり伸ばしてはくれないか、という交渉だった。
「…当然、この頼み事がごく私的であることはわかっている。だが、」
「ほう」
彼女にとって。
アウレオルスの頼みは。
恋情からきているものとしか思えなかった。
インデックスが好ましいから、もっと一緒に居たい。
現実にはそうでなくとも、そうとしか思えなかった。
故に、単調で無感動な返答をして。
彼女は、彼に近づいた。
項垂れる彼の顔の辺りを見つめて言う。
「あの女に惹かれたか?」
「……毅然、彼女は誠実で真面目な少女だ」
「一年毎に記憶を消される安全策については、俺様も知っている」
「ならば、」
自分が彼女を救いたいと思うこともわかるだろう。
そう言わんばかりの彼に。
わかる、と頷きつつ、彼女は吐き捨てる。
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