過去ログ - フィアンマ「暗闇の世界から」アウレオルス「当然、救い出す」
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288: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/05/25(土) 22:50:33.28 ID:BQcyfcyn0

「ひくっ、…ぅ、…ひっく……う、ぅ。
 う、うう。…ううううううう…ぐすっ、う、うあああああああ!!」

才能"しか"ない自分。
才能"も"あるインデックス。

狡い、という言葉が、脳内を埋め尽くす。
純正な聖女(ヒロイン)は、誰にでも愛されるものだ。
そういう才能を持って、彼女は生まれてきている。
それに比べて、自分には本当に何も無い。

愛嬌もない。
華奢はともかく、小柄でもない。
五体不満足な出来損ない。
完全な救世主でなく。
魔道書の知識は、到底彼女には届かない。

こうやって比較してみたならば。
アウレオルスがインデックスに惹かれるのは、当然の事だ。

「っ、う、うう、…!!」

長机を引っ掻く。
切り忘れていたやや長めの左手の爪が剥がれ、露出した中の肉が触れる。
激痛が走ったが、その痛みで頬の熱さが紛れていく。

「………」

血でぬるつく手。
フィアンマは、ゆっくりと息を吐き出し。

完全に自暴自棄な気持ちのまま、自分の片瞼に指を当てた。


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