過去ログ - フィアンマ「暗闇の世界から」アウレオルス「当然、救い出す」
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401: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/06/02(日) 21:07:56.01 ID:epi4FKL+0

補助の道具を使用したとしても、フィアンマが盲目であることに変わりはなく。
そんな訳で、彼女はアウレオルスに常に手を引かれて行動していた。
温かく、長い指、大きな手の感触だけが、彼女の道標。
安心する、と口の中で呟く。彼だけが、今や、心の支え。

「ふむ。自然、ただ歩いているだけというのも面白みに欠ける」
「遊具のようなものは無いのか?」

うーん、とアウレオルスは視線をあちらこちらへと向け。
それから、大型水流滑り台<ウォータースライダー>へと、彼女を導いた。
二人まで同時に滑ることの出来る広さ。一般的なもの。

「…ん、こうか?」
「……当然、この様な体勢が適切だろう」

まず、アウレオルスが先に座り。
彼の脚の間にお尻を入れる形で、フィアンマが座る。
目が見える人間でさえ訳のわからぬ内に水に突っ込まれる遊びだ。
ごくごく軽い恐怖に、フィアンマはアウレオルスの手を握った。
そのまま手を引いて自分の薄い腹部に回させる。
やはりやめようかと気遣いの一言を放つか迷って、アウレオルスは彼女を抱きしめた。

ざぶん

勢いもあり、思い切り水に沈む。
楽しいものの、怖い側面もあるな、とフィアンマはうっすらと思いつつ。

どうにか水面から顔を出す。
スライダーの終着点は、波の出るプールだったようだ。

そして彼女は、とある事実に気がつく。


「…はぐれたか」


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