過去ログ - フィアンマ「暗闇の世界から」アウレオルス「当然、救い出す」
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428: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/06/03(月) 20:47:52.94 ID:jIbR1cGD0

アウレオルス=イザードはというと。
出来上がった理論をきちんと本にまとめ。
午後がら休暇を取り、とある大聖堂へとやって来ていた。
普通の聖歌隊を装って歌を練習しているのは、『グレゴリオの聖歌隊』。
ローマ正教の最終兵器たる魔術、及びそれを扱う者達だ。
3333人にも及ぶ修道士達をバチカンという世界最高の霊地に建てられた聖堂に集め。
聖呪(いのり)を集積することにより魔術の威力を激増させて放つことにより。
天上より何千何百にも束ねられた赤き火花が融合した強大な紅蓮の神槍が振り落ちて貫いたモノを破壊し尽くす―――人間兵器。
正にローマ正教の誇る数の暴力を体現したものだ。

何故、彼がそんな者達の所へやってきたのか。
破壊や殺戮を頼む為ではなく。
ただ単に、文字通り"人手が欲しい"その一言に尽きる。

「黄金錬成(アルス=マグナ)か。ふむ、それは興味深い。尽力したいのは山々だが……」

ローマ正教十三騎士の一人、パルツィバル。
彼は世界各地に赴き、戦ってきた歴戦の騎士であり、戦士だ。
アウレオルスと特別親しくはないものの、目の前で困っている同胞を助けたい気持ちは確かにある。

「しかしながら、イザードよ」
「疑然、何だ」
「仮に成功し、貴様が黄金錬成の力を獲れば、貴様はもはや隠秘記録官では居られんぞ」

つまりは。
力を持った者は、力を振るうことを必要とされる。

「……ふむ」

隠秘記録官。

パラケルススの末裔として、必死に学び、目指してきて、ようやく就けた職業。
それをあっさりと配置転換させられ、戦地に赴く事になる。

「………」

黄金錬成が完成すれば、フィアンマの目を見えるようにしてあげられる。
だがそれは同時に、悪魔や神すら手足として使役する、無敵の戦士になることを意味する。
当然の事ながら、そんな自分の存在は武器としてローマ正教に酷使されるだろう。
そうそうフィアンマも権力にものを言わせる訳にもいかない。

「…少しだけ、時間をくれ。こちらから頼んでおいて申し訳ないが」
「構わん。応援しよう、我が同胞よ」



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