過去ログ - フィアンマ「暗闇の世界から」アウレオルス「当然、救い出す」
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482: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/06/07(金) 22:55:23.92 ID:um1MLWlb0

赤く腫れてしまったアウレオルスの頬に氷を袋越しに当ててやり。
ひとまず人目が気になったフィアンマは、彼を自宅へと導いてきた。
いつも招いていた別荘の方ではない。
様々な防御結界の施された、本当の自宅―――教会の方だ。
元々は荒廃していた廃教会をフィアンマが買い取り、改装したものだ。
中は簡素ながらも赤を基調とした丁寧な内装がなされている。
絨毯などもよくよく見れば素材にこだわった豪奢なものだ。
聖職者の住処としては相応しくないことこの上ないが、彼女の育ちを考えれば妥当なものだろう。
あちこちに配置された家具に魔術記号が散りばめられており、結界が構成されていることがよくわかる。
とはいっても、魔術に精通していない人間が見たところで、何やら目に痛い空間だな、としか思えないのだが。

「これでも三年程異端審問官を務めていた時期があってな」
「当然、素直に話そう。だから武器を置いて欲しい」

掃除用のはたき(に見える魔術記号の綴られた棒)を持つフィアンマに恐怖するアウレオルス。
彼女は実に実に執念深く、それと同時に愛情深い人間でもある。
故に、自分の身体をバラバラにしたとしても、元に戻して愛するだろう。
理解している分、"どんなに腹が立っても愛する人間に手は出さないだろう"という常識は出てこない。
例え手を出されてもフィアンマに暴力の振るい返せないアウレオルスである。
過去一度彼女の顔を打った時以来、もう二度と彼女に手は挙げないと堅く誓っているのも理由の一部。

「それで、どこにいたんだ」
「…順を追って話すとしよう」



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