過去ログ - フィアンマ「暗闇の世界から」アウレオルス「当然、救い出す」
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486: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/06/07(金) 22:56:06.28 ID:um1MLWlb0

アウレオルス=イザードは、黄金錬成の最終段階にまで進んでいた。
呪文同士をぶつけあって達成しようにも、まだまだ時間がかかる。
フィアンマと一緒に過ごしてはまた計画を先延ばしにしてしまう。
そんな危惧から、彼は直接接触せず、ダミーを彼女へと派遣していた。
本当は一切の接触を断つつもりではあったのだが、彼女の悲哀を想っての行動だ。
そして、ダミーを通し、彼女の様子を知りたかったから、という理由もある。
一応は自分と言えるダミーが相手であれば、嫉妬は起こらない。
ネット中毒者が携帯電話を気にして生活せざるを得ないように。
アウレオルスはいつダミーとの記憶を共有するか、術式を履行する間にも、彼女を気にかけていた。
何をしていても、誰といても。フィアンマが気になって、心配で。
それは親が子を心配する情愛に似ているが、それよりも深いものだ。
学問と魔術に占められてきたアウレオルスの人生において。
今は、フィアンマしか存在していない。禁書目録のことは覚えているが、彼女が覚えていないから。

「……旅行、か」

さて、自分と彼女はどこへいくのだろう。

アウレオルスはそわそわと浮き立つ心を押さえ込んで、術式執行に戻る。


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