過去ログ - フィアンマ「暗闇の世界から」アウレオルス「当然、救い出す」
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544: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/06/10(月) 22:39:10.64 ID:WfX50zA50

「夕飯を食べた後、時間がある」

お風呂に入る準備をしながら、フィアンマはふとそう言った。
余った時間を何かに使いたいのだろうか、とアウレオルスは小首を傾げる。
フィアンマはしばし言いよどんだ後、おずおずと、彼女にしては珍しく控えめな言い方でねだった。
多少なりとも、飛行機の中で手間をかけさせた事に対し、申し訳なさを感じているのかもしれない。

「…明日に着る浴衣を選んで欲しいのだが」

入浴、夕飯。
その両方を終えても、近くの店が閉まるまで、ゆうに三時間は残っている。
快諾する男に安堵し、フィアンマは笑みを浮かべ、部屋から出る。


一時間程の入浴を終えて戻ってくると、既に食事の準備が終わっていた。
仲居にでもしてもらったのだろうか。
フィアンマは長い髪を一つにまとめ、上の方で留めてある。
日本人的価値観の持ち合わせはないアウレオルスだったが、晒された項はどこか色っぽく思えた。
うっかり欲情してしまわないよう視線を逸らし、彼は食事に目を向ける。

「…いただくとしよう」
「そうだな」

賛同し、フィアンマはアウレオルスの隣に座る。
地べたに座るのは育ち上慣れてはいるらしい。
やや彼にしなだれかかるように隣へ座り、箸を持つ。

「……ん?」
「…俄然、何でもない」

見とれていた、とバカ正直に言う訳にはいかないので、アウレオルスは誤魔化す事にした。


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