過去ログ - フィアンマ「暗闇の世界から」アウレオルス「当然、救い出す」
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583: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/06/13(木) 21:45:26.99 ID:PusaXlv20

そうして。
アウレオルス=イザードは、晴れてフィアンマの下へやって来た。
幾つかの手土産を手に来たのだが、やっぱり怒っているかもしれない。
少なくともダミーを送ったことはバレてしまったのだから。
最後の記憶共有によれば、彼女はダミーが完全に壊れていく中泣いていたようだ。
自分が死んだとしたらあんな風に泣いてくれるのかと思うと、少し嬉しいような。
自分のことで彼女を泣かせてしまったことが申し訳ないといえば、そうでもあり。

「……」
「…毅然。久しいな」

コンコン、とノックをすると、フィアンマが出てきた。
彼女は無表情で、アウレオルスの手元を触る。
手土産で、且つ中身はケーキであることを伝えると、彼女は箱を受け取る。
彼が差し出した貢物(お怒り緩和用)を的確に片付け、整理し。
無言のまま、彼女は『座れ』とばかりにソファーの方向へと顎で指示をした。
座るかどうか迷う彼の前に立ち、フィアンマは手を伸ばし。
そっと彼の頬を数度なでながら、首を傾げた。

「酷いな。偽物を送るとは」
「…すまない」
「それならば連絡に反応すれば良かっただろう」
「研究に没頭すべきだと思った次第だ」
「俺様が怒っている理由は、説明した方が良いかな?」
「……否然。…理解済みだ」
「そうか」

相槌を打ち。
フィアンマは暫く考える素振りを見せた後、ほとんど不意打ちで彼の頬を張った。
バチィン、と痛々しい音がして、思わずバランスを崩す錬金術師。
ふん、と鼻を鳴らし、フィアンマはそっぽを向く。


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