過去ログ - フィアンマ「暗闇の世界から」アウレオルス「当然、救い出す」
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585: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/06/13(木) 21:46:23.55 ID:PusaXlv20

痛む頬を摩り。
それから思い出したように、痛みが消えていくイメージを想像する。
彼はため息を飲み込み、そっぽを向いたままの彼女の髪をそっと撫でた。

「……君に贈るものがある」
「…先程の貢物ではなく、か?」
「それなら先刻渡している」

こちらを向いて欲しい、と告げられ。
フィアンマはアウレオルスの方を再び向く。
彼は手を伸ばし、彼女の両瞼へ、手のひらをかぶせた。

イメージする。
彼女の目が見えるようになり、彼女が喜ぶことを。
後半については彼女の感情操作になってしまうので、堪える。

そして、そっと手を離した。
これまでの彼女の生涯を覆っていた昏い障害を取り除くように。

「目を、開けてみてくれないか」
「……?」

良くも悪くも、心臓がドキドキと強く脈打つ。
彼女はぼんやりとした表情で、首を傾げた。
不思議そうに、手を伸ばし、アウレオルスの頬をぺたりと触る。
その感触から、目の前の男がアウレオルスであるときちんと判断出来たらしい。
少し驚いて、泣きそうに表情を歪めて、我慢して。


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