過去ログ - アコス「これ何連戦目…?」穏乃「あと一勝したら終わり…!」
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695: ◆FXjpmwQPeg[saga]
2014/01/05(日) 01:59:11.67 ID:8pnWu3Wco
隣に座る、彼女が声をかけてくれた。
視線を向けると、目が合った。


咲「……ぁ」


彼女は…私が小鍛治プロの前に送り出した人物、小鍛治プロの胡蝶の夢をくらったのは…私のせい。
小鍛治の力量を測るために私が、小鍛治プロの目の前に引っ張ってしまった人物なんだ。
後ろ暗い気持ちでいっぱいで目を逸らさずにはいられなかった。


憧「……ちょっと、こっち向きなさいよ!」

咲「ひぅ?!」


憧は咲の両頬を手を掴み強引に目を合わせた。


憧「誰も小鍛治を倒すために協力しろだなんて言ってないでしょ。……ただ、見守ってて欲しいのよ…」

咲「…な、なんで……?」

憧「なんで…? そりゃ……私の手から…感じない?」


そんなこと言われたって何も感じないような…、咲はそう言おうとしたが落ち着いてみるとよく分かった。


咲「憧ちゃん……手、震えて……」

憧「……元とはいえ世界ランキング二位が相手よ。対して私はただの高校生…、一手一手の重圧がひどくのしかかるのよ」

憧「すぐに心が押しつぶされそうになる。逃げ出したくなる、目を背けたくなる、……手が…動かなくなるのよ…」

咲「……!」


憧の声は弱々しく、すでにいっぱいいっぱいなのだと分かる。
自分とは全く違い、とても強い力を持っている、のに…。
そんな人が……こんなにも手を震わせている。

やっぱり…私なんかとは違うんだ……。
こんなに苦しそうなのに、それでも前に進もうとしていて、…そして進めているんだから。


憧「ほらっ! またそうやって顔を伏せようとする!!」

咲「はぅっ!?」

憧「震えが止まるように…祈っててよ、見守っててよ……」

憧「必ず……あんたの分まで勝ってあげるから……!」

咲「………」


咲(………憧ちゃんに……全てを………)


そして咲の中で葛藤が始まる。


勝てない勝負。姉の心。諦めてしまう理由。小鍛治の存在。自身の力。支配出来ない場。


咲(……うあぁぁ……)


他人に任せる大切な試合。埋まらない力の差。大切な姉。


咲(…ああぁぁぁああ!!)


姉。試合。勝てない。心。力。

圧倒的な…力の差、埋まらない…越えられない…壁。



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