過去ログ - さやか「あたしが僕で僕があたしで」
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152:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/13(月) 22:51:33.02 ID:9u61GnnE0
*美樹さやか*

恭介に誘われて、あたし達は車椅子に乗って屋上に来ていた。

昼間ということで屋上一杯に干されたシーツの間を抜けながら、外の景色が見れる場所までやってきた。

屋上は患者にも開放されていて、花まで植えられている。

天気がいいこともあって、実に風が気持ちいい。

恭介「いやー、ずっとベッドで横になってるかリハビリしてるかだったからこういうのもいいよね!」

さやか「そうだね」

恭介「ふふっ、ありがとね!」

話すかどうか迷ったが、あたしは正直に、恭介の両親にCDプレーヤーとバイオリンを頼んだことを伝えた。

少しだけ意外そうな顔をしたけど、恭介はすぐに笑ってくれた。

本当はもっと怒るかと思ってた。

恭介は当然、腕が治るなんて思ってないだろうから。

仮にあたしの体でバイオリンを弾いたとして、その後元の体に戻った時に生まれるであろう絶望は想像に難くない。

そうなる前に、あたしが間髪いれず契約すればいいだけの話だし、あたしの体でプロになってくれても構わない。

いつかあたしが天才バイオリニストなんて呼ばれる日が来ることもあるのだろうか。

さやか「気分転換は出来たかい?」

恭介「うん、バッチリだよ!」

さやか「突然だけど、さやかは志筑さんのことをどう思ってる?」

恭介「へ?どうしたのいきなり」

さやか「いいから」


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