過去ログ - さやか「あたしが僕で僕があたしで」
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163:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/14(火) 00:17:22.89 ID:aJ5xOQ6M0
しばらくして屋上の扉を開ける音がした。

振り返りはしなかったが、普通の患者さんたちだろう。

ただ、コソコソこっちのことを話しているようだった。

うるさいなぁ、放っといてくれないかな。

そんな彼らが再び扉を閉めていなくなっても、まだ押し黙ったままだった。

このまま黙ってれば、その内夜が来て恭介はあたしの家に帰らなきゃならなくなるだろう。

それまで根競べでもいいかもしれない。

何を言えばいいのか、あたしにはもう分からない。

さやか「じゃあ、僕から話そうか」

口を開いたのは恭介だった。

あれだけ聞いておいて、何を話すってのよ。

さやか「僕は、今までさやかのことをただの幼馴染としか見てなかった」

恭介「なっ」

さやか「もっと言えば、同性感覚だったかな」

恭介「はぁ!?」

マジカルバットで殴られたようなこの衝撃。

薄々感づいてはいたけど、どうやらあたしは本当に女子として見られていなかったらしい。

恭介は、あたしが今まで無神経だった分を苛めて返そうとでもしてるのかな。


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