過去ログ - さやか「あたしが僕で僕があたしで」
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181:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/14(火) 02:33:15.60 ID:aJ5xOQ6M0
空はどこまでも遠い。

雲が流れる速度はバラバラで、地上で歩く人達を思い浮かばせる。

コンクリートは無機質で冷たいけど、熱くなった頭を冷やすのには丁度いい温度をしている。

なんであたしが空を見ながら頭をコンクリートに付けているのかと言えば――

それはまあ、普通にこけたからだ。

右にだけ力が入り、半回転したあたしは柵にぶつかり、そのまま左側に倒れたのだった。

恭介はニヤニヤと見下している。

あーもう、いい笑顔してくれちゃって。

恭介「……助けて」

さやか「分かった」

車椅子を起こし、恭介の体を抱きかかえながらどうにか座らせてくれた。

途中一瞬だけお姫様だっこみたいになってたけど、どう考えても逆だよねえ。

恭介「ありがと」

さやか「落ち着いた?」

恭介「そっちこそ」

さやか「まあ、確かにさやかの言う通り、元に戻ってから考えよう」

恭介「あたしも、言い過ぎたかなとは思う。ごめん」

さやか「僕の方こそごめん。いつ戻れるか分からないけど、それまでに考えよう」


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