過去ログ - さやか「あたしが僕で僕があたしで」
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182:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/14(火) 02:40:07.58 ID:aJ5xOQ6M0
さやか「じゃあ、帰ろうか」

恭介「うん。連れてきてくれてありがと」

さやか「あれ?」

後ろに立っていた恭介が、何かを見つけてしゃがみ込んだ。

さやか「どこかの部品が外れてる」

恭介「車椅子の?やば、さっきこけた時かな?」

さやか「だと思う。えっと、この辺かな」

恭介「貸して、あたしがつけるよ」

さやか「でも左側だよ?」

恭介「ねじ締めるくらいなら大丈夫!リハビリの成果見せてあげるよ!」

さやか「そうかい?」

ふるふると震える手で受け取り、顔を乗り出し場所を確認する。

頑張れば届く場所にあるし、ねじさえさせれば――

恭介「あっ」

が、すぐに落ちた。

さやか「やっぱり僕がやるよ」

恭介「いいって!これくらいできるよ!」

半ば必死だった。

あたしにだって出来ること、あるはずだから。

さやか「じゃあ、支えてあげるから」

共同作業みたいだけど、この際仕方ない。

左腕を支えてもらいながら、ゆっくりとねじ穴に差し込む。

そして少しずつ回転させていく。

さやか「もう少し」

恭介「これで、どうよ!」


ねじが締まり、車椅子は元に戻った。


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