過去ログ - さやか「あたしが僕で僕があたしで」
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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/11(土) 20:26:39.75 ID:flz/a+mq0
さやか「あ、あぁっ!」

言葉に出来ない、悲鳴とも思えない声しか出ない。

痛々しい赤い液体が、夕日で染まるシーツをより紅くしていく。

なんで。

どうして。

そんな疑問しか出て来る前に手が出ていて、気が付けば恭介に覆い被さって左腕を掴んでいた。

震えている。

血が滴ってくる。

どうして恭介がこんな目に遭わなきゃいけないの。

あたし、何か間違ってたかな。

恭介にとって苦痛でしかなくて、ずっと我慢してたのかな。

恭介「動かないんだ……痛みさえ感じない、こんな手なんて」

さやか「大丈夫だよ。きっと何とかなるよ。諦めなければ、きっと、いつか」

やっと出てきたのは、そんな根拠も何もない、励ましにすらならない言葉。

励ましというより、ハッタリだ。


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