過去ログ - さやか「あたしが僕で僕があたしで」
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3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/11(土) 20:30:54.09 ID:flz/a+mq0
恭介「諦めろって言われたのさ。先生から直々に言われたよ。今の医学じゃ無理だって……
僕の腕は二度と動かない。奇跡か、魔法でもない限り治らない」
さやか「あるよ」
恭介「え……」
さやか「奇跡も、魔法も、あるんだよ」
そうだ、今度はハッタリじゃない。
あたしは知ってるんだ、奇跡と魔法があることを。
あたしなら出来るんだ、奇跡と魔法で助けることが。
きっと恭介は今絶望の淵に立ってるに違いない。
もう一生バイオリンを弾くことが出来なくて、あんなに好きだったのに聴くことしか出来ないから。
自分を傷付けることだって平気でしてしまうんだ。
だけどあたしなら治せる。
あたしじゃなきゃ駄目なんだ。
だから、もう少しだけ待って――
恭介「もういいから出て行ってくれ!」
さやか「あ、駄目っ!」
恭介はまた腕を振り上げて、バラバラになったプレーヤーに振り下ろした。
本当にもう動かないのかというくらい、力強く、掴んでいるあたしの腕ごと。
そしてまた、CDが砕けた。
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