過去ログ - エルフ「私は死にたい」旅人「俺は生きたい」
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105:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/04(火) 01:03:43.35 ID:i0/nGqrm0
旅人「怒っているのか そいつの話に対して」

隊長「いや、正論かもなって思ってなァ……!」


それが彼の本心なのかはこの場にいる全員が理解できていなかっただろう

この間も私から視線は一寸たりともズラすことなく、こちらに向けている

言葉を口に出すたびにチラチラと見える鋭い歯が今は恐ろしい


隊長「…………俺から 最後にあんたへ質問しようか」

隊長「うやむやにできるような質問じゃねェ、ただ 「はい」か「いいえ」で答えりゃいい内容だ」

旅人「気が楽になる前振りだな」


とは言いつつも ナナシはすっかり戦闘態勢のそれを取っていた

彼の武器だった二振りの短刀は3日前に失ったはずだが、武器はどうするつもりなのだろう

まさか 素手でやるわけではあるまい。…彼ならやりかねなさそうではあるが


隊長「俺にあのガキんちょをくれ。返す気はない」

隊長「もし黙って寄越すなら あんたの今からの安全は保障しよう」


つまり 無傷でここから出させてやるというわけだ

その反対はもちろん 死を意味していると言っても過言ではないだろう

周りの部下たちの殺気が膨れ上がり始めている。隊長もだ

むしろ彼が一番この中では殺気立っている方だと思う。先程まで私と冗談交じりで会話していた彼は何処へ行ってしまったのだろうか


あのときの彼は 私が勝手に良い人だと 思い込んでいた結果のイメージだったのか

信じられない

あんなに冷静で、優しさがあると思っていた者の腹の内がこんなにドス黒かっただなんて

それに どうして 私なんか小娘にここまで執着するのか理解できない

私の目に映る 彼は 一体誰なんだろう…?


旅人「いいえ だ――――――」


ナナシは迷いなく拒否を選択する

途端に一本の太く短い矢が鎧へ放たれた

それを合図に一斉に魔物たちがナナシへ武器を向けてそれぞれ突っこむ



隊長「じゃあ、死ね」



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