過去ログ - エルフ「私は死にたい」旅人「俺は生きたい」
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122:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/10(月) 05:22:14.76 ID:uZE+3x3o0
エルフ「っー…………」


思わず私の手が顔を覆ってしまい、目の前の光景から逃れようとした

潰され、地に倒れるナナシの姿を見たくない。彼が負ける姿なんて

このままでは魔物の歓声が聞こえてきそうだ。耳も、塞いで

…だが、周りの魔物たちから聞こえてくる声は勝利の雄叫びではなかった

ざわめき。指の隙間から魔物たちへ視線を向けると、彼らは皆顔を見合わせ、そして二人の姿を再度確認し、口をあんぐり開けていた


エルフ「…………あぁ!」


二人の姿を隠していた砂が吹き飛び、現れた光景

それは武器の斧部分を破壊されて砂の上に膝立ちしている隊長と

砂の上に仰向けになって横たわっているナナシの姿だった

これだけを見ればナナシは何とか武器を破壊できたが、攻撃を真上から受けて倒れた

つまり 隊長の勝ちのように見える。しかし、ナナシは損傷一つしていないではないか

むしろ 攻撃を受け吹き飛んだのは隊長の方らしい


隊長「どうなってやがる……お前、なぜ俺を捉えられた……勘なのか……!」

旅人「…………」


「何が起きたんだよ…」  「隊長の武器をあいつが」 「蹴り一発でぶち壊したのが見えたぞ!」  「お、オーバーヘッドキック……」


私には何が起きたか、ナナシが何をしたのかも分からなかった

その前に…反省しなくてはいけないことが一つある…

彼の勝利を私が信じなくてどうするのだ。なぜ負けをイメージしてしまった


エルフ「ごめん…………ナナシさん 勝って!!」


今度はけして目を逸らさないと約束しよう

私は彼の勝利をこの目でかならず見届ける



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