過去ログ - エルフ「私は死にたい」旅人「俺は生きたい」
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23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/13(月) 03:39:55.99 ID:iQngikaH0
しばらくお互い(主に私一人)無言で砂海を渡っていると今まで周りに何も見えなかった風景に変化が現れ始めた


エルフ「ここって 街の中じゃありませんよね?」


砂被りの廃れた建造物がチラホラと見当たる。数は多いわけではないが、まるで私たちを囲むように建っているような

どれもドアや窓は破られてあり 中がここからでも覗けて見える。まぁ 夜中のせいもあり大して色々見えるわけではないが

…それにしても不気味だ


エルフ「魔物が中に住んでいたりするのかな……」

旅人「中で眠っているのだとしても 気配一つ感じない」

旅人「耳を澄ましてみろ。風の音と建物が軋む音だけだ」


言われたままにその場で立ち止まって耳を立てて周りの音を聞くと ギィ、ギィと寂しげな音が確かに聞こえた

まるでこの何もない砂海へ取り残されたことを悲しむような声に私は聞こえる

切なくなり これ以上音に耳を傾ける気はなくなった


エルフ「昔はここに街があったのかもしれませんね」


腰をおろして 砂に埋まった鉄でできた何かを触ってみた

辺りを見回してみると 他にも何かよく分からない物が砂に埋もれている

ここに人間が暮らしていたのか、魔物が暮らしていたのか 分からないけれど

誰もいなくなってしまったこの街は もう死んでいると言って過言ではないだろう

この街は死骸である。こうなってしまえば 後は砂に喰われ隠れていくだけ


エルフ「だれかいませんかぁーーーーーー」

旅人「いるが?」

エルフ「あなたじゃなく、ここに住んでるかもしれない人に!!」



…結構 天然な性格しているのだろうか


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