過去ログ - エルフ「私は死にたい」旅人「俺は生きたい」
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49:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/18(土) 07:44:59.06 ID:1QSufv5m0
旅人「あれだけいればお前の腹も膨れるだろう。なに、全て取って食うわけではない。安心しろ」

エルフ「まだ虫を食料にしようと考えてたの!? 無理無理っ」

エルフ「……それにしても凄い数。このドームが彼らの巣なんでしょうか」

旅人「なるほど。通りで俺たちの周りを囲んでいるわけだ」  エルフ「は?」


サソリたちは いつの間にか私たちをグルリと囲んでいたのである

明らかにそれらは敵対心剥き出しで尾の先に備えわった毒針を怪しく光らせている


旅人「縄張りに入ってきた俺たちを威嚇しているように見えるが」

エルフ「見えるじゃなくて事実そうなのっ!!」

エルフ「……し、刺激しないように早くここから出ましょうよ」


と言っても既に退路は群れに断たれている

警戒ではない、既に彼らは攻撃態勢を取っていたのだ


エルフ「気をつけてください! サソリの尻尾には毒があるの!」

エルフ「ってぇ 気をつけなきゃいけないのは私だけだけど!」


ナナシには みすぼらしいが毒針を十分防げる頑丈な鎧がある

対して私にはそんな防具は一つもない。薄い奴隷の服ぐらいしか身に付けていないのだ

明らかに危険な状況下に晒されているのは私一人ではないか


旅人「しっかり捕まっていろ」  エルフ「わっ……きゃ!?」


ナナシが私の体を抱きかかえ、サソリの群れを前に堂々と歩き出した

彼らは大きな鋏を掲げて尾の先をナナシへ向ける

が、気にせずナナシはサソリを踏み潰し、先へ進んでしまった。後ろには体液を巻き散らした哀れな死骸ができあがってい
るのだろう

鎧に顔を押しつけてその光景を目に入れないよう 私は必死になった


エルフ「鬼! 悪魔! いやぁー!」

旅人「何故今お前に貶されなければならんのだ。黙ってしがみ付いていろ」

エルフ「さいていだぁ……うげぇ……」


バキ、ボキと嫌な音が嫌に耳に残る。吐き気が…



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